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脚本や台本作りを行なう際のチェックポイント

2019/03/08

 脚本や台本作りを行なう際のチェックポイント

台本を作る際に気を配りたいポイント

演劇作品を完成させるためには、制作スタッフが設定やストーリーなどを決めて演者に伝える必要があります。それらの情報を伝達するために使用されるのが台本です。演者は、渡された台本に記載されているセリフやシーンの描写などを頭に入れた上で稽古に臨むことになります。 台本を作る方法は作家によっても違いがありますが、まず脚本で全体的な構成や話の流れを決めた上で、セリフやト書きを記すというのが一般的な流れになります。そして、セリフを考えるのに先立っては、あらすじを作っておくことをおすすめします。あらすじがしっかりできていない状態でセリフ作りに取り掛かると、セリフでストーリーを進行させることを余儀なくされ、いわゆる説明ゼリフが多くなる可能性があります。しかし物語の流れを意識せずにセリフを考えると、ストーリーが進行しない状態となってしまうので、それらの問題を未然に防ぐためには、セリフ作りの前にあらすじをきちんと決めておく必要があります。あらすじがしっかりしていると、それぞれのセリフによってストーリーを説明する必要がないので、セリフ作りのバリエーションが広がり、作業がスムーズに進みます。 また、詳細なプロットを作ることによって、ストーリー展開のブレを少なくすることが可能です。セリフ作りの途中であらすじとは別のイメージが浮かぶということもあるでしょう。そのような場合には、セリフ作りの手を止めてあらすじを見直し、内容を変更することもできます。その時々で感じた気持ちを大切に、よりよい作品の制作のために必要なことは何か常に意識しておきましょう。 完成した台本の製本に関しても気を配る必要があります。製本作業は自分で行うこともできますが、どうしてもクオリティが低くなってしまう可能性があります。品質の高い台本を求めるなら製本業者に依頼する方が安心でしょう。

あらすじとセリフを決める作業を進める際には

台本を作るにあたって脚本の作業をする前には、その設計図となるあらすじをしっかりと決めておくのがおすすめの方法です。あらすじを作る場合には、まず人物の相関関係を決めていきましょう。こちらは、主役と準主役をはじめとして、その他の登場人物を線で結んで相関図を作り上げる作業になります。この作業を行なう場合、どの登場人物にもある程度以上の関係を持たせることによって、いわゆる端役の発生を回避することができます。 人物の相関関係が決まったら、登場人物名や作品のタイトルを決めるステップへと進みましょう。タイトルはストーリー作りにも役立つことがあるため、仮のものでも構わないのでとりあえず決めておくことをおすすめします。また、あらすじは必ずしも最初から順番に考えなくても構いません。例えば、真っ先に頭に浮かんだシーンから作業を始めることも可能です。自分の好きな場面からあらすじを考えることで、作業がしやすくなることもあります。また、登場人物の感情はセリフ作りの時に考えれば良いので、あらすじ作りの段階ではあまり気にする必要はありません。 あらすじ作りが終わったら、セリフを決める段階に入ります。事前の設定作業がしっかりしていれば、登場人物が自然に動き出すような感覚でセリフ作りが進むことでしょう。その一方で、脚本家が自分の都合の良いように登場人物を動かそうとすると、作業が行き詰まってしまう可能性もあります。そのような状況に陥った時は、セリフ作りを一旦ストップし、あらすじを見直して自然なイメージが湧いてくるのを待ちましょう。

作品のジャンルによる特徴の違いなどを紹介

脚本や台本作りは、映画やドラマ、アニメなどさまざまな作品の制作現場で行なわれています。それらの作品の中でも、舞台で使用する台本を作る場合は、映画やアニメ、ラジオドラマなどの場合とは異なる制約があります。映画やアニメなどの場合、特撮やカット割りなどの技術を活用することで、常人の能力を超えた動作を表現したり、シーンを小刻みに切り替えたりすることが可能になります。その一方で、舞台では、劇場の装置などの都合上、演者の動作表現やシーンの切り替えにもそれなりの制約が加わることとなります。舞台の台本を作る場合には、そのあたりの事情を踏まえた上で、時間的または物理的に実現可能な内容を記載しなければなりません。 舞台演劇の中では、一幕ものが基本的な作品であると言われています。一幕ものとは、芝居の開始から終了まで、同じ場所で時間の流れに沿ってストーリーが進行する作品のことです。一幕ものであれば、演者やスタッフにかかる負担も軽くて済みます。ただ、舞台であってもさらに自由度の高い表現をすることは可能です。例えば、常人ばなれしたジャンプの動作を表現するために、ワイヤーなどの装置を利用する方法もあります。そのような場合、脚本作りの時に装置の種類や使用方法などを決めて書き記しておくと良いでしょう。 また、台本のセリフを作る際にも、ちょっとしたコツやテクニックがあります。例えば、セリフで全てを説明してしまうのではなく、客に考える余地を持たせることを心掛けると、客の想像力を刺激したセリフが思い浮かぶことでしょう。

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