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演劇台本の書き方のポイントと注意点

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演劇台本の書き方のポイントと注意点

台本と脚本の違いを理解する


商業演劇から高校の演劇部の発表会まで、劇を上演するには脚本と台本が欠かせません。脚本と台本の違いは厳密に線引きすると曖昧な部分もありますが、簡単に説明すると脚本は劇の構成そのもので、台本はその構成要素になります。劇のストーリーだけでなく、場面ごとの情景や役者のセリフ、舞台装置、スタッフがどう動くのかなど細かい部分まで書いたものが脚本で、監督やスタッフ向けに書かれ、全体を通して指示説明しています。
一方、第何話ではどのような場面で、役者が何をしゃべるかというセリフ中心に書かれたものが台本で、役者向けに書かれています。スポーツで言えば、内容全体を統括する監督的な役割と、監督の指示で選手的な役割を果たすものと言い換えることができます。台本の書き方の特徴としては、登場人物のセリフと、人物の動きや演出を書いたト書きのみが書かれ、小説のように登場人物の内面描写や、文学的に美しい文章表現があるわけではありません。そのため、読む役者によって感じ方や捉え方が大きく変わり、演じ手次第でさまざまに表現を変えることが可能です。
何度も読むことでイメージが具体的になり、役者同士で読み合わせることによって理解できることもあります。独自の役作りができたり、読み方を自分なりに工夫したりできる面白さもあります。小説や脚本とは違い、数人で書かれるケースも見られます。演劇を上演する場合も映像で上映する場合も、台本のおよそ1ページが作品の時間にすると1分になるとされます。120ページであれば、120分の劇やドラマになるということです。

脚本を仕上げて台本を書くのが一般的


演劇の作品を作る場合、一般的には脚本を仕上げて、台本を書き上げることが多いです。脚本の書き方の流れは、素材や題材を探し、テーマを決める、ストーリーの流れや起承転結を考える、人物設定を考える、あらすじのプロットを考える、全体の構成を考え、見直すという段階を経て、いよいよ書く作業に入ります。続いて登場人物のセリフとト書きを書いて台本を仕上げます。人物のキャラクター設定や、全体の構成ができていれば、イキイキしたセリフやト書きが書けるようになります。
ただ、演劇の台本の書き方に決まったルールがあるわけではないので、必ず先に脚本を書かなければいけないわけではありません。登場人物のセリフやト書きから書き始めてもまったく問題はないです。基本的に演劇やドラマは登場人物のセリフによって、ストーリーが進行していくので、セリフで上演する劇の設計図を作ることも可能です。まず、タイトル、登場人物、場所を決め、季節や時間帯、登場人物の服装など好みのシチュエーションを考えます。次にセリフとト書きを区別して分かるように書きます。
場面が変わらずに登場人物も少ない劇であれば、セリフとト書きから書き始めて、1つの劇を完成させることも可能です。そして大事なことは、内容の出来具合を気にせず、一応最後まで完成させることです。話を完成させても後からいくらでも直していくことはできますし、1本仕上げることで自信が持てます。脚本から書き始めた場合でも、プロットをしっかりさせることばかりに気を取られると、面白みのない話になってしまうこともあります。導入部分からは想像できない、意外性のある結末というストーリーに手直しすると脚本が良くなります。

台本を書くときに注意すること


演劇の台本の書き方でもっとも注意したいのが、説明セリフになってしまうことです。説明セリフとは登場人物が何かを説明するということではなく、作者が状況などを説明するために、登場人物に言わせてしまうな不自然なセリフのことです。例を挙げると場所が美術館である場合、登場人物が登場するなり、美術館はやっぱりいいなぁ、と独り言を言うようなセリフです。他にも登場人物の心理描写や状況設定、キャラクターについて詳しく説明したりすると、不自然な印象を受けます。
どういうセリフが不自然になるかという線引きは難しいですが、この場面でこの人物はこんなセリフを言うだろうかとか、ストーリーの流れを補足するために話していると思われないかなど、自分なりに検証していくしかありません。説明セリフにならずに必要な情報を伝えるためには、4つの方法があります。
1つは登場人物に言いたいことを言わせることです。セリフは自然体であることが基本で、この人物ならこの状況でどんなセリフが出てくるかを考え、書いた後で読み返し、分かりやすいかをチェックします。2つめは情報を知らない人物を登場させることです。例えば、ある事件について対話する相手が知らなくて、説明するなら不自然にはなりません。
3つめはセリフを使わずに説明することです。マンガなら画で説明できますし、ドラマや映画、アニメなら音楽や効果音も有効です。4つめは説明セリフが入っている場合、書き直すのではなく、セリフを消してみることです。意外に説明しなくても状況は分かることに気づく場合があります。

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