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舞台の台本で失敗しないための書き方

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舞台の台本で失敗しないための書き方

台本を書き始める前にプロットを書く


舞台の台本は役者向けにセリフやト書きを書くものですが、作家によって書き方は違います。勝手に筆が進むという方もいれば、あらかじめ設定やあらすじを細部まで組み立ててから作業を始めるという方もいます。それぞれの作家にあった方法がありますが、まず、脚本で全体の話の構成、流れを書き上げてから、セリフやト書きを始めるのが一般的な台本の製作方法です。そして脚本を書き始める前に、あらすじであるプロットを作るのがおすすめです。その理由はプロットとセリフは別に考えた方が良いからです。あらすじを読むと面白いと思ったのに、台本のセリフを読んでみたら面白くなかったという作品があります。逆にあらすじはパッとしなかったけど、セリフが良くて、全体的な印象が良くなったという作品もあります。良い脚本を作るにはプロットとセリフの両方を書く力が必要です。そのためにはプロットを先に作ることが必要で、そうしないとセリフを考えながら、あらすじを同時に考えることになってしまいます。セリフでストーリーを進行させるようになり、台本のタブーである説明ゼリフにならざるを得ません。
説明ゼリフにならないようにすると、ストーリーが進まないという状態になります。この状態を避けるには、脚本を書く前にプロットをきちんと作っておく必要があります。あらすじが決まれば、ラストまで道筋が見えるので、あとはセリフを書くことに専念できます。プロットは詳細にしておいた方が良いですが、セリフを書いている途中でプロットと違う展開にしたいと思うときは、プロットに戻り、書き換えて構いません。

台本の書き方はプロット次第


台本の前のプロット作りは、脚本の設計図を決めるものなので、しっかり時間をかけて書きます。プロットを書くコツはいくつかあります。まず、人物相関図を描くことです。主役と準主役を中心に、周囲の人物を関係線で結んでいくイメージです。どの人物にも最低3本以上の関係線が繋がるようにすることが、舞台の脚本のポイントです。そうすることでいわゆるチョイ役がなくなります。次に登場人物名を決めます。自分の子どもの名付け親になるような気持ちで、じっくり考えます。
続いてタイトルを決めます。ストーリーの途中で行き詰まったときに、タイトルがあることで助けられることがあります。そのため、仮称で良いのでとりあえずタイトルを決めます。もし描きたい場面があるなら、そこからプロットを作り始めても構いません。描きたい場面をいくつか書いたあとに、その間を埋めるように場面を書くとプロット作りが進みます。あとは自分が生み出した登場人物を信じることです。プロットを書くときは感情についてあまり掘り下げません。登場人物の感情はセリフを書き始めれば、自然に語れるようになります。
プロットができたら、セリフを書き始めますが、舞台の設定がしっかりできれば、登場人物が自然に動き出すので、台本の書き方はこれといったものはありません。もし、登場人物が一向に語ってくれないときは、作家が都合よく動かそうと意図していることが考えられます。筆が止まったら、無理に進めず、再度プロットを書いたノートを見直し、登場人物たちと語り合うことで自然に生まれることもあります。

舞台の台本を書くときの制約とセリフについて


映画やアニメ、またはラジオドラマなどとは違い、舞台の台本の書き方では結構、制約があります。基本的に舞台の俳優ができることを書かなければなりません。例を挙げると、高橋は5メートルジャンプする、とは書けません。舞台の装置にも制約があります。映画やアニメ、ラジオドラマならレストランのシーン、2分後には職場のシーン、また2分後に電車のシーンという設定でも問題ありませんが、舞台の場合、このシーンを装置で再現するのは大変です。
つまり舞台の台本では、基本的に上演する上で時間的、物理的に不可能なことは書けないのです。この制約に忠実に従うと一幕ものの台本になります。芝居の始まりから終わりまで、同じ場所で時間の経過とともに話が進行します。ある老人施設に入居している老人たちが、朝から夜まで過ごす一日の物語といった話です。一幕ものが演劇の基本と言われており、良い作品も多くあります。しかし、舞台でももっと自由に作品を作ることはできます。制約があることをマイナスに捉えず、映像でしか表現できないことを舞台でやれれば、逆に観客に感動を与えることができます。
先に挙げた5メートルジャンプする動きを、ワイヤーで実際に役者を5メートル持ち上げたり、周りの装置を使って5メートル飛び上がったように見せたりしてみせるのです。その場合は脚本にどうやって実現するか書いておきます。そして、台本でいいセリフを書きたいときは、観客が考える余地を持たせることが大切です。セリフをはっきりさせずに少しひねることで、観客の想像力を刺激する台本になります。

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